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【後編】SEVENTEENTH HEAVEN 感想記事

こんにちは!前編に引き続きサランです。
まだまだ感想を語っていきます。

M4「Back 2 Back 」(PERFORMANCE TEAM)

 HOSHIが作詞に参加。先の見えない状況を‘背中合わせ’で乗り越え進んでいく、未来が明るいと信じる意思をあくまでライトな曲調に籠めた。

 前作「I Don’t Understand But I Luv U」とは真逆のテイスト。団体曲でスポットが当たりきらない4名の歌声が詰まっており、全員のラップ・ボーカルの巧みさに毎度驚かされるばかり。またとりわけ個性豊かなユニットならではの、表現者として、特定のカラーに囚われない抽斗の多さも見せた。音数が多く、細かく変化する曲調と、既に耳で楽しいこの楽曲をどのようなダンスで魅せるかも楽しみだ。

M5「Monster」 (HIPHOP TEAM)

 4名全員が作詞に参加。ハロウィンの季節に、自らの功績を怪物になぞらえた賛歌が誕生。

 怪しさよりもコミカルを含ませた音作りに、フランケンやゾンビが登場するユーモラスな歌詞、ただしトップに登りつめた自負は臆さず豪語。ダークな旋律と、それにお構いなしの強気なフロウが行き来し癖になる。全体としては嫌味がないどころか、茶目っ気すら感じさせる。自らの堂々たる振る舞いで周囲にも自信と活力をくれ、どんなスケールの歌詞も軽々乗りこなす余裕を見せつけた。

M6「허품/Yawn」(VOCAL TEAM)

 WOOZI単独作詞曲としては2019年「Hug」以来。思い悩む君に、自分を責めないよう、その辛さや痛みも‘あくびのようなもの’と伝える。

 大衆向けの応援歌よりずっと親身に、直接手渡すようなあたたかさをくれる。誰かに打ち明けずともその本質を和らげるような、静かな癒しとなる。共に活動し、悩むメンバーを誰よりも近くで見ているからこそ書ける歌詞。そしてその優しさを私情に終わらせず、全ての聴き手が各々の哀しみに照らして解釈することのできる歌に仕上げた。

M7「Headliner」

 公演の主役を意味するヘッドライナーに会いに行く喜びを歌う。名実ともにK-POPシーンを代表するSEVENTEENから ‘君は僕のヘッドライナーだ’ という大きな愛情が贈られる。

 自分にとって一番美しい存在を見つめる、ロマンチックな光景は、舞台に立つSEVENTEENにとってのCARATであり、CARATから見たSEVENTEENでもある。そして共にした時間を刹那的な思い出にせず、明日からをまた生き抜く勇気へ変えてくれる。彼らが、彼らを愛するすべての人に居場所をくれ、幸せな時間と空間を創り出すことのできるアイドルだと改めて実感する楽曲となった。

おわりに

 SEVENTEENのファンに対する向き合い方や、成功したからこそ出せる自信に満ちたメッセージが全面に出たアルバムとなった。CARATへの歌、言うなれば内輪向きの楽曲も多く含みながら、数字として驚異的な記録を残すというのは、まず彼らがどれだけ多くの人を虜にしているかを示す。
 また世にその名が広まる恐らくずっと以前から休むことなく走り続け、数え切れない夢と愛情、あらゆる関心の目を背負ってなお立ち続けてくれていることがわかる。そしてファンに、何よりメンバー自身にSEVENTEENが愛されていると再確認させた。
 彼らが我々に全力の音楽表現をしてくれる間は、これまでの努力とこれからも輝く13の人生に思いつく限りの祝福を述べたい。

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